106【他人をやる気にさせる『ただ一つ』の方法】

 
あなたは学生時代、親に「早く宿題しなさい!」
って言われて、ドーンとやる気が萎えた経験はありませんか?
 
かすかなやる気が消し飛ぶ、あの感覚です(笑)
 
 
今日は、心理学的観点から、
 
《他人に言われてやる気になるか・ならないかは、何が違うのか?》
 
ということをお話します。
  
これが分かると、自分のやる気も、
他人のやる気も思いのまま!です。
 
 
例えば、友達から
「告りなよ!絶対いけるって!」
と言われて、
 
『よしやろう!』と思うのか、
『いやいや無理でしょ。』と思うか
 
その差はどこにあるんでしょうか?
 
 
または、自分が友達を
「大丈夫!お前なら起業できるさ!」
と後押しした時に
 
『うん!俺やるよ!』と言われるか、
『そんなの無理だよ。』と言われるかの差です。
 
 
この反応の違いは
どこに原因があると思いますか?
 
他にも、
 
「この髪型似合うと思うよ。」
「絶対あなたはサッカーに向いてると思う。」
「このレストラン美味しそうじゃない?」
「今から英語勉強しといたほうがいいよ。」
「この株絶対上がるから買っときなって。」
「このセミナーオススメだよ」
 
こんなことを言われた時に、
提案された側にやる気が出るかということです。
 
 
実は、このやる気が出るかどうかは
『やる気の方程式』で判断できるんです。
 
 
やる気の方程式とは・・・
 
  
━━━━━━━━━━━━━━━━━
(関係性)×(有能感+自己決定)→やる気!
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これだけだと意味が分からないと思うので、
一つひとつ説明していきます。
 
 
まず、『関係性』とは、提案をする側とされる側の
信頼関係(ラポール)のことです。
 
・提案者のことが好きか
・提案者を信頼、信用しているか
 
ということがポイントです。
 
 
 
次に『自己決定』とはその名の通り
 
・自分がやると決めているか
 
 
 
最後の「有能感」は
 
・自分の能力が十分だと感じているか
・上手くいくイメージが持てるか(臨場感)
 
という要素です。
 
 
 
ここでもう一度、方程式を見なおしてください。
 
 
━━━━━━━━━━━━━━━━━
(関係性)×(自己決定+有能感)→やる気!
━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 
冒頭に挙げた、
「早く宿題しなさい!」と言うのは、
「自己決定」が足りていないから
やる気がでないんですね。
 
 
他にも、あなたの身近であった出来事に
当てはめて考えてみてください。
 
 
考えられるパターンは、
以下の4つのパターンですね。
 
1)自分が提案して、人がやる気になった時
2)自分が提案して、人がやる気にならなかった時
3)他人から提案されて、自分がやる気になった時
4)他人から提案されて、自分がやる気にならなかった時
 
それぞれ、最近あったことを思い出して
『やる気の方程式』に当てはめてみてください。
 
 
「なるほど!」
「だからか!」
 
と膝を打つこと間違いなしです。
 
 
 
また、この方程式の中で
もっとも重要な部分が『関係性』です。
 
関係性がマイナス値の人
(信頼出来ない人、嫌いな人)
から提案されたことは、
そもそもやる気が起きないんです。
 
そんな状態では、どんなに熱心に
「告りなよ!」
「お前なら成功できるって!」
「この株買ったらいいよ!」
って言っても、
 
「お前に言われたくねー。」
 
って思われて終わってしまいます。
虚しいですね。
 
 
自分の提案で相手を動かしたい時に、
「あれ?助言が受け入れられないぞ?」
という時は、
 
多くの場合『関係性』の部分でコケています。
その場合は、素晴らしいプレゼンをするより、
まず信頼を得る事が先決です。
 
 
『関係性』の値がマイナスの間は、
どんな助言も効果を発揮しません。
 
この『関係性』が得られたら、後は、
『自己決定』と『有能感』を埋めていけば、
100%やる気を出してもらえます。
 
 
 
今後あなたが人に何かを勧めるときには、
今日のやる気の方程式を思い出してみてください。
 
 
相手のやる気が出ない理由は
「関係性」「有能感」「自己決定」の
どれかが不足しているからです。
 
 
どこに問題があるのかわかれば、
解決の糸口が見えてくるはずです。
 
 
では、今回はこの辺で。
 
 
次回は、自分で自分のやる気を引き出す
具体的方法をお話します。
 
お楽しみに。