156【逃げるは恥じゃない上に、役に立つ】


 
『ここで逃げたら逃げグセがつくぞ!』
みたいな言葉を聞いたことありますか?
 
ブラック企業が、辞めたい社員を引き止める時に使う言葉です(笑)
 
この言葉こそ、逃げ場と選択肢を奪って拘束する、
洗脳のような恐ろしい言葉なんですが、
 
世の中には、ブラック企業に言われずとも、
自分で自分に「逃げちゃダメだ!」と言い聞かせ続け、
そして壊れていく人が沢山います。
 
 
何を隠そう、僕がそうでした。
 
今日は僕の体験談を通して、
苦しい時に「逃げる」という選択肢を持つことの大事さをお話したいと思います。
 
 
 
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「逃げて正解」な時も意外と多い
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新卒就職活動の時、僕には絶対に入りたい会社がありました。
 
社員の人がみんな輝いていて、
爽やかでキラキラして見えました。
 
僕もそうなりたい!と心から願って燃えていました。
 
 
その会社は珍しく、不合格になっても何度でも
試験に再チャレンジできる制度があって
僕は同じ会社に4度も挑戦しました。
 
でも、途中で心が折れて、諦めちゃいました。
 
 
それまでぬくぬくと生きてきた僕にとっては、
人生初めての屈辱的な大挫折でした。
 
 
『ここで逃げたら、俺の人生ずっと逃げ続けることになる。』
 
とまで思っていたので、
諦めた時は、ホントに悔しくて情けなかったものです。
 
 
でも、
とても陽気で健康で優秀だった友人が
その会社に入って、半年も経たないうちに鬱で退職していました。
 
 
もし僕もあの会社に入っていたら、
 
一瞬で燃え尽きていたか、もしくは
会社の理念を自分の人生の使命と思い込んで、
仕事だけに命を燃やす社畜マシーンになっていたかもしれません。
 
 
 
またある時、
六本木の上場IT企業で働いていた時のこと。
 
毎日コーヒー5杯飲んで目を血走らせながら、
終電・徹夜・休日出勤・仕事の持ち帰り
など当たり前な環境の中で奔走していました。
 
(会社の壁にはマットレスが立てかけられ、
 ロッカーには枕が入っていました。)
 
 
上場企業で、高給で、成長できて、同僚も上司もみんな良い人でした。
本当に最高の環境です。
 
心の中で「ここで逃げちゃいけない」と
思いながら頑張り続けていたら、
 
産業医からドクターストップがかかって
休職し、そのまま退職することになりました。
 
休職中の面談で、人事部から
「帰ってこんでよろし」って言われたなぁ。
 
 
あの時は、
『ここを辞めたら、もう二度とこんなに良い環境で働けない』
と思ってました。
 
 
でも今は、
あの時の 1/10 ぐらいの仕事量で
数倍の収入を得られているし、毎日毎週、成長感が半端ない。
 
ほんと辞めてよかった。人事部の後押しありがとう、という気持ちです。
 
 
 
またある時、女癖が悪く、個性が強いボスの所で
仕事をしていた事がありました。
 
その人間性が嫌になって離れたい、ということを上司に相談したら、
 
『成功者はみんな女癖悪くて個性が強いもんだ。英雄色を好むし、天才とキチガイは紙一重。
それをひっくるめて付いて行けないなら、お前は成功できないよ。』
 
とピシャリと言い切られました。
 
でも、どうしても無理だから、
僕はそのボスから離れて距離をとることにした。
 
逃げたのです。
 
 
そうしたら、仕事がめちゃめちゃうまくいき始めて、
女癖が悪いどころか、パートナーシップ良好で、
人格的にも素敵な成功者と沢山出会って友達になれました。
 
 
 
『井の中の蛙大海を知らず、されど空の青さを知る。』
 
という言葉があります。
 
 
一つの場所に居続けることには、
デメリットだけではなくてメリットもあります。
 
 
それでも僕は、
外の世界を知りたいし
新しい世界に打って出たいと思うのです。
 
 
そこにはもっと自分が活かせる
フィールドがあるかもしれないから。
 
もっと素敵な場所がそこには待っているから。
 
 
 
思うに、人生には、僕らが思っている以上に
「逃げどころ」があります。
 
 
「たたかう」ばかりの「がんがんいこうぜ」作戦ばかりではなく
「にげる」コマンドも選べる「いのちだいじに」作戦も、たまには取り入れてみてください。
 
 
「にげる」はあなたにとっても
とても大事な、人生の選択肢なのをお忘れなく。