　
心が狭い人は、小さなことで
不機嫌になったり、怒ったりしますよね。　
　
器が小さい人は、自分の考えと
違うことは受け入れられず、
わがままで頑固になってしまいがちです。
　
心が狭い、器が小さい人間だと
自分自身が生きづらい上に、
人間関係もギクシャクして不幸になりやすいものです。
　
　
今回は、心が広くなる考え方、
人間としての器が広がる方法
についてお話したいと思います。
　
　
どんな方法かと言うと、
「人の心の仕組みを知る」ということです。
　
もっと詳しく言うと、
人が行動する動機やモチベーションの
源泉を知りましょうということです。
　
この事によって、
他人の行動が理解出来るようになり、
しかも、許せるようになってきます。
　
　
そして、自分も他人も同じ様に
一生懸命に生きているんだということが
心から腑に落ちるようになります。
　
　
そうすると、自然と心が広く、器が大きくなっていくんですよね。
　
　
それでは、人の心と行動原理について、
少しだけ深く学んでいきましょう。
　
※少し抽象的ですが、ものすごくシンプルなお話なので、
安心して読み進めてくださいね。
　
　
　
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　本文
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『人は、なぜ行動するのか』
　
テーマが大きくて捉えづらいので
もう少し具体的にすると、
　
人は、なぜご飯を食べるのか。
人は、なぜ寒いと身を縮こめるのか。
人は、なぜ美しいものを見ていたいと思うのか。
人は、なぜ歌うのか。
人は、なぜ場が気まずいと和ませようとするのか。
　
　
この「人は、」のところを
いろいろと置き換えてみましょう。
　
彼女の部屋は、なぜいつも汚いんだろうか。
彼は、なぜいつも愚痴を言ってるんだろうか。
僕は、なぜいつも同じ店に入ってしまうんだろうか。
あの人は、なぜあんなことを言うんだろうか。
　
　
理由は、その時々で違っています。
　　
しかし、
人は理由なしには行動しません。
　
　
それを分かった上で、
　
「人は、なぜ行動するのでしょうか？」
　
と問われたとすれば、
あなたなりにはどう答えますか？
　
　
「人は、何が得たくて行動するのでしょうか？」
　
と言い換えてもいいかもしれません。
　
　
　
答えを言ってしまうと、その理由は２つです。
　
　
世の中の全人類が、
ひいては全生物がこの原則に則っています。
　
たった２つの動機によって
人は動かされています。
　
それは
　
　（１）苦痛を避けること
　（２）快楽を得ること
　
の２つです。
　　
　
　
もっと詳しく説明していきましょう。
人間の感情は大きく分けて二つしかありません。
　
『快』と『不快』です。
　
　
『快楽』か『苦痛』かという方が
わかりやすい表現かもしれません。
　
　
幼児の感情の発達具合を研究した結果でも、
幼児には最初、「快・不快」の感情しかなく、
様々な経験を通して、この２つから
色々な感情が分化していくことがわかっています。
　
　
　
僕らのすべての感情は「快楽か痛みか」に集約されます。
　
人は苦痛を避け、快楽を得るためにしか動かないんです。
　
　
そして「行動するか」の指標は
客観的な事実にはありません。
　
快「感」、不快「感」と言うように、
　
『感情』という非常に曖昧で、
その場その場で形を変えるものが
指標となって判断されます。
　
　
　
先ほど出した例を振り返ってみてください。
　
彼女の部屋は、なぜいつも汚いんだろうか。
彼は、なぜいつも愚痴を言ってるんだろうか。
僕は、なぜいつも同じ店に入ってしまうんだろうか。
あの人は、なぜあんなことを言うんだろうか。
　
　
ぱっと見ただけでは、
一瞬「苦痛を避けること」でもないし、
「快楽を得ること」でもないようにみえるかもしれません。
　
　
例えば、「彼女の部屋は、なぜいつも汚いんだろうか。」
について見て行きましょう。
　
　
部屋が汚いと、誰でも不快です。
　
ですが、掃除をしないで汚い部屋で
生活するという不快感よりも、
　
部屋を片付けたり、掃除したりする
労力・気力を使うことに対する
不快のほうが勝っていると行動（掃除）しません。
　
　
一見「苦痛」に見えることも、
当人にとっては「快楽」というパターンです。
　
　
　
ここで大事なことは、
　
快・不快は、
当人がどう判断するものなので
　
客観的事実や一般的見解、ひいては
論理的証拠などもは全く意味を持たないということです。
　
　
もっと言うと、人間は必ず、
現時点で当人が考えうる選択肢の中で、
最善の選択をしているのです。
　
　
極端な例を言うと
　
チカンも、殺人も、自殺も、鬱病も全て
当人にとっては苦痛を避け、快楽を得る
ためのBESTな選択なんです。
　
　
また、エネルギーについて考えると、
　
「不快感を避ける」という行動は
瞬発的なパワーを発揮するが長続きせず、
後でどこかにしわ寄せが来やすいものです。
　
「快感を求める」という行動は、
ムラのない力が継続的に続き、
無理や支障をきたさない形で物事を進めやすいものです。
　
　
　
子育てや会社のマネジメントについて考えると、
　
責めたり叱ることで（苦痛を使って）
相手を支配しようとする手法と
　
褒めて伸ばすこと（快楽を与える）で
相手を成長させる手法の二つが
　
対比され、語られているのが分かるはずです。
　
　
保険のセールスでも、
「病気や事故になったら大変！」という痛みを避けるポイントと
「愛する家族のために」という愛情に訴え、
快楽を求めるポイントの
２つの側面からアプローチしていることが分かると思います。
　
　
　
このように世の中を、人間の根源的な
二つの動機（苦痛を快楽）という視点で見ると、
　
新たな見方ができるようになります。
　
　
自分の行動や、他人の行動を分析したり、
人間関係を考える時に、
　
『なんであんなことしたのかな？』
という言葉の、
　
「なんで」の部分を
「どんな快楽（快）が得たくて」もしくは、
「どんな苦痛（不快）を避けたくて」
　
という風に置き換えて考えてみてください。
　
　
思考が進んで、
真実が見えてくるはずですよ。
　
　
最後に。。。
　
あなたは、何が得たくてこの記事を
ここまで読んだのでしょうか？
　
考えてみてくださいね。
　
　
こういう俯瞰的な視点を持てるようになると、
問題解決の能力が格段に上がります。
　
　
そして、
心が広くなり、人としての器が広がるので、
　
自分の精神衛生が良くなるばかりでなく、
温かな心を持った人が周りに集まり、
　
どんどんと平和で幸せな人間関係が
増えていくことになりますよ。
　
　

056【心が広くなる、器が広い人間になる方法】